PSF/C blog

PSF/Cのトレーニング情報

スポーツ動作の要

野球に特化したトレーニングの方法ですが、野球だけに限らず、皆さんが取り組んでいるスポーツのお役に立てれば幸いです。

 

 

まず、皆さんに想像して頂きたいのは、どういう状態でスポーツをしているかと言う事です。スポーツと言うと陸上で行う事が多いと思いますが、スポーツには陸上の他、水中や空で行うスポーツもあります。

代表的なところで言うと、水泳や水球。スカイダイビングやハングライダー。

当然ですが、この二つは陸上と違い地面がありません。これはトレーニングをするうえでとても重要な事になるので、まずは頭の片隅に置いといて下さい。

また、陸上のスポーツでも『静』と『動』のスポーツがあります。

私の中で言う『静』とは動かずに行えるスポーツの事を指します。

例えば、アーチェリーやダーツ。このスポーツは走ったり移動をしながら行いませんよね。つまり、地面からの力を利用せずに行えるスポーツになります。

逆に『動』では、地面の力を利用して行うスポーツになります。代表的なところで言うと、野球やサッカーなどが非常に親しみのあるスポーツになると思います。

この『静』か『動』そして『地面があるか、ないか』がトレーニングをするうえで非常に重要になってきます。

 

野球では必ず地面の力を利用してパフォーマンスを行います。

それを無駄なく利用する為には体幹を使う事が大切になります。体幹は、下半身からの大きな力やエネルギーを肩や腕など上半身に伝達する役割を担っています。スポーツ動作の要と言える部位と言えます。

 

体幹とは頭部と四肢を除いたすべての部分を体幹と呼びます。

ですので、解剖学的に言うと骨盤の周囲にある筋肉も体幹の中に入ります。

また、体幹を構成する筋群の内、深層筋群【横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群・大腰筋】は力強い動作をしたりする時に体幹を安定させる為に働くので、これらの筋群も鍛えておきたい部分になります。

 

体幹のトレーニングと言うと、プランクなどの止まっているトレーニングを思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、体幹を鍛える時にはその他にも可動性と力強さを意識する方がパフォーマンスは向上しやすくなります。

 

では、どのようなトレーニングが必要になるのか確認していきたいと思います。

  • 地面等を押すトレーニング(CKC)
  • 腹筋群・背筋群のトレーニン
  • 深層筋群のトレーニン
  • スタビリティ(安定性)・モビリティ(可動性)・ストレングス(強さ)を意識したトレーニン

 

【地面等を押すトレーニング(CKC)】

先程も、お伝えさせて頂いた通り、野球は地面を使ったスポーツになります。その為、トレーニングもCKC(身体の末端が床などに接した状態で固定されていること)を意識したものを取り入れる事が大切です。

例えばフルスクワットは地面を押すトレーニングとしては最適なトレーニングです。


フルスクワット

 

 

【腹筋群・背筋群のトレーニング】

腹筋や背筋は身体を曲げるイメージが強いと思いますが、捻じる動きに使う筋肉が重要になります。

投球動作やバッティング動作では身体を折り畳むより、捻じる動きがメインになるからです。

腹筋は骨盤から肋骨・腹直筋に斜めに付いている筋肉を意識する事が大切になるでしょう。

 

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背筋群も脊柱起立筋は身体を回旋する動きに関与しています。

そうなると、クランチやバックエクステンションの様な動きを重点的に行うよりも、ツイストレッグレイズの様な回旋系のトレーニングの方が競技動作に結びつきやすい。

 

ただ、トレーニングと言うものは競技技術を習得しやすくする為の土台作りなので、競技動作と同じような動きのトレーニングだけをしていても効率的にパフォーマンスを向上する事は出来ないと考えていた方が良いと思います。

 

 

【深層筋群のトレーニング】

深層筋群のトレーニングに関しては、【地面等を押すトレーニング】と【腹筋群・背筋群のトレーニング】を正しい姿勢で行う事が出来れば、深層筋群のトレーニングにもなります。

ただし、横隔膜に関しては呼吸筋なので、横隔膜だけを動かす事はできません。横隔膜は腹横筋の拮抗筋になるので、腹横筋を意識することにより横隔膜も動いてくれます。

 

腹横筋も呼吸筋になり意識して動かす事は難しいですが、ドローインの状態でクランチ運動をする事で鍛える事が出来ます。

腹横筋は体幹の固定や安定性を高めてくれる大切な筋肉になります。

 

 

【スタビリティ・モビリティ・ストレングスを意識したトレーニング】

スタビティ・・・体幹部を固定させる機能があり、ピラティスなどの身体を安定させながら行うコアトレーニングが有効になります。

 

スタビリティ・・・体幹部をしなやかに動かす機能があり、関節の可動域を大きく使うトレーニングを行うと効率的にトレーニング出来ます。

 

ストレングス・・・筋肉に抵抗感を持たせてトレーニングを行う

 

 

現在、様々なトレーニングが検索をすれば見つける事が出来ますが、「目的に合ったトレーニングなのか」「自分自身に必要なトレーニングなのか」を見極める事が大切です。

自分が行っている競技は『静』か『動』か地面を使うのかによりトレーニング内容は異なり、体幹のトレーニングは素早く力強い動きをする為には重要なトレーニングになります。